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どんどん書こう。そしてどんどん砕け散ろう。

霖之助を愛する人間がもがいています。原作に触れていないことがこんなにもキツいとは。

くっ、くじけない・・・っ

「続きを読む」でご覧くださいー。













無縁塚。

そう名付けられた場所にも関わらず、その場所とは縁深い男がいる。その男は恐れること無く足を踏み入れては、歩をすすめ、目を光らせる。

何かよいものは落ちていないか、と。


歩をすすめる彼の名を、森近霖之助という。

彼の若々しく美しい外見からは想像しにくいが、香霖堂という古道具屋を個人経営する立派に自立した男であった。

しかし彼は人間ではない。人間の括りから脱した、半人半妖の存在である。既に外見の何倍もの時間を生き、時間の移り変わりをその身で過ごす。そして彼は人の世には生きずに別の世に居を構えた。それが、香霖堂という店だ。

繰り返すが香霖堂は店である。店であるからには売り物があり、それを買う人間がいる。そしてその儲けで霖之助は生活する。

生活していくためには当然儲けが必要である。人の世であるところの人里とは違う場所に店を構えたため、当然のごとく客は少ない。ならば数少ない客をどう捕らえ、その客のもとめる商品をどう仕入れるか。それを考えて経営するのが普通の商売人だ。

普通、普通。普通の商売人。たしかに商売人であるところの霖之助だったが、あいにく彼、霖之助は普通の商売人ではない。

彼は、趣味人でもあるのだ。





「……ふむ、わいんおーぷなー。わいんこるくというものを開けるのか」

足もとにきらりと光ったモノを手に取り眺めると、誰ともなくそうつぶやいた。

和と中が織り交ざったような薄青の着物を両腕両足と行動しやすいようひじ・ひざのあたりでまとめあげ、下着に着る黒色のスパッ…げふん、タイツが見える。背中には若草色の布で作られた大きめのリュックをしょいこみ、その容量にはまだ余裕があるようだ。

(「今日は小物に縁があるかもな」)

内心でほくそ笑み、つられて彼の端正な顔がにやける。

(「期待して歩いてみるか」)

思うと、わいんおーぷなーをリュックにひょいと入れる。

──道具の名称と用途がわかる程度の能力。彼が「わいんおーぷなー」を理解した能力だ。彼の住む「幻想郷」ではみなが「~程度の能力」を所持し、各々個性ある存在になっている。

つまり霖之助は偶然、たまたま「道具の名称と用途がわかる」程度の能力だったのだ。しかし本人にとっては願ったりかなったりの個性といったところか。

……彼が周囲を見回す。

「さて」

他には特にめぼしいものは見つからなかったようだ。彼はまた、歩をすすめていく。

趣味人である彼の売り物「古道具」の仕入れ先である無縁塚には、霖之助の視線を集中させ、興味を集めるものがまま落ちている。

そしてそれを拾い集め、店に戻ればそれを売る。趣味人である彼のある種贅沢な商売。

それを可能にしているのはここ、無縁塚に他ならない。

彼、霖之助は今日もまた無縁塚を練り歩く。




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プロフィール

しのざき

Author:しのざき
東方・霖之助ssを中心に。

本が好物。古本屋とか個人雑貨屋の匂いでも幸せ。お勧めの本とかあればぜひ紹介してください。お願いします。

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